出前講座 —— 地域から始まる「理解と共感」
第1回 はじめの一歩(2015年11月16日)
視覚障がい者について「知り・理解してもらう」取り組みを、地域に根差した形で広げていきたい——その思いから、出前講座の第一歩が始まりました。まずは、自分の住んでいる足元から。
隣の町内の集会場をお借りし、地元の世話係お二人に、会場設営や参加呼びかけのご協力をお願いしました。私の町内でも、回覧板で全世帯に案内を回し、掲示板にポスターを掲出しました。正直、少し照れくささもありつつ、当日を迎えることとなりました。
口コミなどの呼びかけも実を結び、20名余りの方々にご参加いただけました。2時間の講座では、盲導犬に関するお話や、アイマスクを使った誘導体験などを行いました。ユニーズの会員も数名、誘導体験のサポートとして駆けつけてくれました。
参加者の声(一部アンケートより):
- 「情報の障がいという言葉が心に残りました」
- 「健常者が障がいを生んでいることに気づかされました」
- 「目の不自由な方への接し方がわかり、これから勇気をもって声をかけたいです」
- 「階段を降りるのが怖かったけれど、誘導者の声かけで安心できました」
- 「声をかけることに自信がつきました」
- 「経験してはじめてわかることが多かったです」
また、盲導犬についても多くの感想がありました。
- 「テレビで見てはいたが、実際に名前を呼んだり、服の意味を知って納得」
- 「とにかく賢い犬だということがよくわかりました」
講座の最後には、今後に向けた多くの前向きな意見が寄せられました。
- 「学校などでも、こうした講座を開いてほしい」
- 「出会ったときに声をかけようと思えるようになった」
- 「経験する機会をもっと増やして、多くの人に体験してほしい」
第2回 児童館での実施(左京区)
第2回の講座は、左京区の児童館で実施しました。当初、盲導犬の受け入れに不安を示していた館長さんも、丁寧な説明に耳を傾けてくださり、当日は理解を得たうえで実施に至りました。
N会員のご尽力もあり、当日は約50名の参加者を迎えることができました。
第3回 応神クラブ連合会での学習会(2018年・長岡京)
2018年には、M会員の働きかけで、長岡京市の応神クラブ連合会にて学習会を実施。視覚障がい者への理解を深めるための場となり、30名の方が参加されました。ユニーズからも6名が協力し、誘導体験などをサポートしました。
その後の展開
残念ながら、新型コロナウイルス感染拡大の影響もあり、それ以降、出前講座の具体的な実施はできていません。しかし、地域での理解を広げるこの試みの意義は変わらず、再開に向けての思いは今も続いています。