オンラインによる講座
2020年、コロナ禍で対面による講座開催が難しい状況の中、ユニーズのホームページを見て受講を希望するという連絡が数名からあり、スカイプを使ったオンライン講座を行うことにした。受講者は3名。これまで10名前後の参加者を前に対面で行ってきた講座とはやはり感覚が異なったが、個々の反応はオンライン越しにも感じ取ることができた。
屋内・屋外実習については、従来通りライトハウスの屋内施設を活用したり、電車やバスを使った屋外実習も行った。ただし、これまで実習ルートに入れていた錦通りは、外国人観光客の増加により、アイマスク着用での二人連れの歩行には適さなくなったため、御所散策などにルートを変更した。
その後も、ボランティア活動センターの講座を受講した市民の中から数名がオンライン講座に参加し、講座は第24期まで継続することができた。しかし、受講希望者の確保には苦労が続いた。
どうすれば受講希望者を広く募ることができるか——。模索の中で、市民新聞の広告欄を活用してはどうかという提案が出され、キャンセル枠を埋める形での掲載を依頼することに。費用は15~16万円とのこと。他にもさまざまな手段を検討したが、やはり一定の経費はかかる。
そこで、半日で完結する「ミニ講座」として募集し、その中から希望者がいれば改めてアイヘル講座を開催するという方針で、市民新聞の広告欄に「ミニ講座開催」の案内を掲載することにした。
さて、新聞の後ろの方にある広告欄にまで目を通す人がどれだけいるだろうか——。期待よりも不安の方が大きい日々が続いたが、結果的に15名の方から申し込みがあった。
ミニ講座では、視覚障がい者への接し方などの基本的な説明を行った後、管内の廊下を歩いたり、背もたれ付きの椅子に座ってもらう程度の簡単な実習を実施したが、それでも一定の体験になったのではないかと思う。
講座の最後に、アイヘル講座への参加案内を行ったところ、4~5名の方から希望の手が挙がり、25期講座として開催。最終的に2名がアイヘルパーとして登録することになった。
今後、おこしやす京都の活動に関わってもらえるアイヘルパーを、どうすれば増やしていけるのか?
より多くの市民に活動を届けていくには、どのような媒体が有効なのか?
そして、こうした啓発活動を継続していくために、会としての今後の在り方とは?
—— 多くの課題を抱えつつも、私たちは一歩ずつ歩みを進めている。