接し方
知り合った視覚障がい者に出会ったとき
その人の名前を呼び、「こんにちは」と声をかけてください。その際、自分の名前も伝えると、誰が誰に話しかけたのかが明確になります。
ご近所で名前を知っている場合
「○○さん、おはようございます。近所に住んでいる△△です」などと、名前を添えてあいさつしてください。
視覚障がい者にとって、少し離れたところから「おはようございます」とだけ言われても、自分に向けられた言葉かどうかがわかりにくいことがあります。
指示代名詞を避け、具体的に伝える
「あれ」「これ」「あっち」「こっち」といった言葉は使わず、物の名前や方向を具体的に伝えましょう。例:「ペットボトルはあなたの右手の方にあります」「駅は左に進んで少し先です」など。
「こちらの方にありますよ」や、指差しだけで伝えても、視覚障がい者には伝わりません。「もう少し右です」など、言葉で正確に説明してください。
向かい合って話すと、相手の左右が自分とは逆になる場合があります。視覚障がい者にとっての「右・左」を意識して説明してください。
してはいけないこと
駅やバスの中、横断歩道などで、無言で視覚障がい者の腕を引っぱるのはやめましょう。これは恐怖や不安を与えるだけでなく、とても危険です。必ず声をかけて、同意を得てから誘導してください。
白杖(はくじょう)には絶対に触れないでください。どんな場合でも、白杖は視覚障がい者が自由に動かしてこそ役に立つものです。無断で触れたり、置いてある場所を勝手に動かすことは避けてください。
点字ブロックは命を守る大切な道しるべです。その上で立ち話をしたり、荷物を置いたりすることは絶対にやめてください。
同行者がいる場合の対応
視覚障がい者とその同行者(晴眼者)が一緒にいるとき、つい晴眼者の方に話しかけてしまうことがあります。しかし、患者として、あるいはお客様として、視覚障がい者本人と向かい合って対応することが大切です。同行者も代わりに答えるのではなく、本人が答えられるようサポートする姿勢が求められます。
言葉遣いについて
高齢者や障がいのある方に対して、「子ども扱い」のような言葉づかいをしてしまう場面が見られます。なぜそのような話し方になるのでしょうか?当人にとっては、決して快いものではありません。丁寧で尊重のこもった言葉で接するよう心がけましょう。