お店に責任をもって「点字メニュー」を設置してもらうため、その製作費は各店舗にご負担いただくことにしました。盲福研では、点訳作業をボランティア活動の一環として引き受け、必要最小限の材料費と、お店へメニューを届けるための交通費を「協力金」として受け取るかたちにしました。
協力金の額は、点字用紙1ページあたり100円を目安とし、喫茶店であれば200~300円程度、ファミリーレストランでは2,000円ほどになる場合もありました。
初回に点字メニューを設置してくださったお店の多くは、季節メニューや価格改定があっても、再点訳を依頼されることは少なく、せっかくのメニューが更新されずに使われなくなることもありました。また、視覚障がい者の来店が少ないことから、「利用者が少ないなら必要ないのでは」という声もあり、継続的な協力には至らないケースも見られました。
一方で、この「点字メニュー設置運動」は、新聞やラジオなどマスコミに取り上げられ、福祉団体やライオンズクラブなどから支援金をいただくことで、活動を支えていただくこともできました。