京都発「ユニーズ新聞」 第1号 2010年10月創刊発行 はじめに ユニーズ京都代表 大西 正広 「知ること・それが理解への第一歩」をスローガンに掲げる、市民ボランティア グループ「ユニーズ京都」の活動を通して、「障がい」、特に「視覚障がい」に ついて多くの方々に関心を持ってもらえることを願って、この新聞を発行します。 今回の内容 1.最新活動報告 2. NHK放送のご案内 3.ライトハウス祭りのご案内 4.ええとこさがそ!体験会のご案内 5.投稿コーナー 6.ご協力のお願い 1.最新活動報告1:高島屋音声CD完成 高島屋京都店 食堂部管轄の25店を紹介した音声メニュー 高島屋京都店では、以前から置いていただいている「点字メニュー」に加えて、 デイジー録音(視覚障がい者や墨字の印刷物を読むことが困難な人々のために開 発されたデジタル録音図書)による音声メニューが完成しました。 この取り組みは、これまで点字メニュー製作に関わってきた私たちユニーズ京都 が高島屋に、視覚障がい者が情報を得るための手段としてニーズが高まりつつあ る「デイジー録音」によるメニュー作りを提案したことが始まりです。 この提案は高島屋京都店・レストラン街の加盟25店すべてに受け入れてもらい実 現しました。各店からの主要なメニューをピックアップして、一括してCD録音 40分にまとめたものを、既に希望者には無料で配布を始めています。 点字の読めない視覚障がい者、また店内ではゆっくりメニューを見られない人に とっても出かける前にこの音声メニューを聴いて、「よし、今日はこれを注文し よう!」と選ぶ楽しさを味わってもらうことができると期待しています。 地元の人はもとより、他府県から来られる人にも利用してもらい、京都の味を満 喫していただきたいと思います。 CD100枚を用意しています。 ご希望の方は、ユニーズ京都までお申し込みください。 1.最新活動報告2:「ええとこさがそ!みんぱくツアー」のご報告 2010年7月11日に「ええとこさがそ!」夏のイベントとして、国立民族学博物館 ツアーを開催しました。和気あいあいと、とても楽しい一日となりました。ご参 加いただいた岸田 典子さんに参加後の感想をお寄せいただきました。 触れて触って楽しみ倍に〜    岸田 典子 7月11日に開催された「国立民族学博物館ツアー」に参加しました。 視覚障がい当事者よりもボランティアの方の参加が多かったようです が、その分、ゆっくり見学できてよかったです。このツアーで一番楽しかったこ とは、展示されている品物の一部を触らせてもらうことができたことです。 タイ・バンコックで乗ったことのあるオートリキシャに乗ることができました。 ちゃんと運転席があり、スポーツカーを古くさくしたような、でもバイクと車の 間みたいなものですが、これが大渋滞をしている町中を、右に左に車やバスを猛 スピードで切り抜け、まるで暴走族の運転みたいなことができるなんて『すごい ー』と思いました。 ネパールでは、お寺みたいなところで、木で作られた丸い筒のような物を順に回 してお祈りしたり、インスタントお祈り機みたいなものがあり、日本でいうとこ ろの「赤ちゃんのガラガラ」みたいだったのには吃驚でした。 私が一番楽しみにしていたのは、民族衣装を着ることでした。チマチョゴリがま るでエプロンをつけるみたいに簡単に着用できるのには驚きでした。衣装をつけ たら終わりかと勝手に思っていたら、なんと楽器の演奏ができると聞いて『やっ たー』と… チマチョゴリを着て横座りしながらの楽器の演奏は正直疲れました(苦笑い)。で も、初めて韓国の楽器に触れることができ、太鼓などは日本と似ているけれど、 シンバルみたいな大きな蓋みたいなものは日本にはないのではないかと思いまし た。 最後にみんなで楽器を使ってミニミニコンサートをしましたが、私は重い楽器だ ったので音をうまく出せませんでしたが、みんなで心を合わせて、「ガーン・ガ ーン」と打ち鳴らし、曲の最後に日本のお寺の鐘のような重みのある音が「ごー ん」と聞こえてきた時は、気分は最高にハイになりました。 視覚障がいが「全盲」の場合、過去に見えていた人は景色を説明してもらえば、 ある程度想像して楽しむことができます。けれども、やはり手に触れたり、香り を楽しむほうが、体で実感できて楽しみは倍になるのではないでしょうか? 大変だと思いますが、ワクワク・ルンルンできるようなツアーをこれからも企画 していただけるならありがたいです。 ではまた次のツアーを待ってまーす! ありがとうございました。 2.NHK放送のご案内 NHKラジオ第2「聴いて聴かせて」でユニーズ京都の活動を紹介します。 2010年10月10日(日曜)午後7時半〜8時(本放送) なお再放送は、10月17日(日曜)午前7時半〜8時 3.京都ライトハウスまつりのご案内 今年も、「京都ライトハウスまつり2010 おいでやす!千北灯台へ!」と銘打ち、 施設利用者・家族・ボランティア・ライトハウス職員と地域との交流を目的とし て開催されます。 ステージ発表や模擬店、抽選会などの催しも予定されています。 ユニーズ京都では、フリーマーケット出店とアイマスク体験を実施します。皆さ んのお越しをお待ちしています。 日時:2010年10月31日(日曜) 10:00〜16:00 場所:京都ライトハウス全館 http://www.kyoto-lighthouse.or.jp/    市バス「ライトハウス前」または「千本北大路」下車、徒歩数分 4.「ええとこさがそ!体験会〜シクラメンの香りを求めて〜」のご案内 「ええとこさがそ!体験会」では、視覚障がい者、晴眼者が共に楽しみ、学び合 える機会を持 とうと、定期的にイベントを計画しています。今回の「ええとこさがそ!体験会」 では、奈良 の「宇陀ガーデン」へ出かけます。こちらのガーデンのオーナーは視覚障がい者 で、シクラメ ンなど多くの花を栽培されています。 日時:2010年11月14日(日曜) 集合時間:午前9時20分 集合場所:近鉄京都駅・改札口前 行き先:奈良 宇陀ガーデン http://www.udagarden.com/index.html 解散時間:午後5時半、集合場所と同じ 予定:お弁当持参(ガーデン内で昼食)、ガーデン内説明(約1時間)、売店見学、 お買い物。その後、近くの神社へ立ち寄る予定。 服装:ハイキングに行くような動きやすい服装を。現地は京都市内より寒いよう なので、重ね着できる物があれば安心。 参加費:2500円(交通費…近鉄、バス代) 申し込み:10月末までに、「ええとこさがそ!体験会」窓口へ Email:you-eyehelp@ezweb.ne.jp 電話:080-5639-0548 (電話受付時間:平日午後6時〜午後9時) 5.投稿コーナー 皆さんから短歌や川柳、ユニーズ京都に対するご意見、イベント参加のご感想な どお待ちしております。ユニーズ京都・大西までお寄せください。 今回は、2008年秋に「おこしやす京都」をご利用いただいた大須賀 貞夫さんよ りご投稿いただきました。奥様とともに京都の秋を満喫されました。ここにご紹 介する歌は、それぞれ点字毎日で佳作・入選3席となりました。 「おこしやす」のボランティアに手引かれてそぞろ歩みし晩秋の古都 牛の像なずれば病防ぐと言う妻は背中を我は頭を  〜北野天満宮にて〜 「亀がいる」「蛇もいるよ」と万緑の船上どよめく保津川下り 〜2009年6月バス旅行にて〜 6.ユニーズ京都の活動にご支援・ご協力を! ユニーズ京都の諸活動には通信費やアイヘルパーの交通費など、かなりの経費が かかります。「見えない」事から生ずる、行動の自由を得るための費用を「おこ しやす京都」の利用者のみに負わせるのではなく、ユニーズ京都の活動を支援し てくださる方々の力と援助によって発展させていきたいと考えています。 私たちユニーズ京都の趣旨にご賛同いただける方は、一口・千円の協力金をお願 いいたします。 振込先:京都中央信用金庫 岩倉支店(店番040) 普通預金 口座番号:0716261 市民ボランティアグループ「ユニーズ」 「ユニーズ京都」とは 私たちユニーズ京都 は、「知ること・それが理解への第一歩」をスローガンに、 視覚障がいという「障がい」を知ることで、社会生活のバリアを取り除いていこ うと活動している市民ボランティアグループです。活動内容は、視覚障がい者の 方に利用してもらえる点訳・文字訳のサービス、京都市内の飲食店へ点字メニュ ー設置を呼びかける普及活動、観光・研修などで京都に来られる視覚障がい者へ のサポート活動「おこしやす京都」、ボランティア講座や季節のイベント「ええ とこさがそ!体験会」開催などに取り組んでいます。 お問い合わせ 市民ボランティアグループ「ユニーズ京都」 代表 大西 正広 電話・ファックス番号:: 075-722-6484 Eメール::shimin-youneeds@kyoto.zaq.ne.jp HP::http://youneeds.gozaru.jp/ 発行人 大西 正広 編集人 朝原 理恵子