知ること・それが理解への第1歩(7回)
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知ること・それが理解への第1歩(7回)

更新日 2019年10月26日|あゆみ

7.視覚障がい者のバス利用 (その1)
 
 視覚障がい者の歩行手段としては、人に誘導してもらう場合、白杖や盲導犬を使って歩く場合がありますが、今回は、盲導犬ユーザーである私が日常的に感じていることを中心に書きます。
 バスを利用する場合、始発駅から乗車する場合と途中の駅から乗り込む場合とで気の使い方はずいぶん変わります。
 始発駅から乗車する場合は、行き先がそれなりに限定されているので時刻表をしっかり把握しておけばまあ安心というところですが、途中から乗るときは、バス停に留まったバスがどこ行きなのか?それを知ることにエネルギーを使います。バスには音声ガイドするスピーカーが設置されていますが、実際に聞える音で乗務員が知らせてくれるとはかぎりません。小さな子供連れの親子が一緒にバスを待っていると「何番が来た!」と覚えたばかりの数字を子供が親に伝えている声を聞いてほっと安心!ということもあります。
雨降りのときなどはなおのこと聞えません。一緒にバスを待っている視覚障がい者がいたら、さりげなくはっきりと「〇〇行きが来ましたよ」と伝えてもらえると助かります。そして貴方が乗り込むバスが先に来たら「私はこのバスに乗ります」と伝えてください。でないと次に来るバスについても知らせてもらえるかと油断する場合があります。
 さて、バスに乗り込んだときですが、始発駅の場合は空席探しが割と容易で
す。進行方向に向かって一人がけになっている椅子に座れたときは、盲導犬を椅子の横に伏せさせておくことができます。しかし、ベンチ式の椅子にかけたときには、犬を私の両足の間に座らせ、犬の顎を私の大腿部の上に固定します。このポジションは犬にとっても楽なものではないでしょうし、その姿勢を保たせようとするユーザーの気遣いもかなりなものです。 混み合ってきても私の横の座席が空いているのも気になります。座ってくださる人があるとほっとします。
 そろそろ降りる駅が近づいてきました。同じ駅で降りるのに先に誰かが降車ボタンを押してくれたら問題はありませんが、チャイムが鳴らないと自分で知らせるためにボタンを押さねばなりません。統一された形でボタンが配置されていたら良いのですが、そうでもありません。にわかにボタン探しをします。そうしたとき「ここですよ」とか「ボタン押しますね」などと声がかかると嬉しいものです。間に合わないときには「降ります」と乗務員に言葉で伝えたら良いことではあるのですが。

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