学校でのお話
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学校でのお話

更新日 2016年4月25日|活動報告 あゆみ 講座

くらしを考える学習会に出向いて
大西正広

 1月27日、電車で一駅の地元の小学校へ家人と盲導犬と一緒に出掛ける。
「くらしを考える学習」として組まれている2コマ分の授業を担任から依頼されてのもの。事前の4年生担任教諭との打ち合わせの中で、「電車からおりて学校までの誘導は、子供たちにお願いしておいてもらいたい」と申し出ておいた。
 当日、電車から降りると生徒6人が担任に引率されて待ち受けていてくれた。私の右側にぴったり寄り添って「ここを右ぢ曲がります」としっかり言ってくれる子。後ろから盲導犬の動きを注視しながら仲間とこそこそと話しながら付いて来る子。5分程度で学校に付く。2学級合同の学習ということで、講堂兼体育館に案内される。特に暖房設備はなく、私も40数名の子供たちもコートを来たままの出前講座の始まり。
 簡単に自己紹介をした後、見えない者に対する意思表示のしかたとして挙手をするのでなく、拍手をしたり言葉で「はい」と言ってもらえると分かると説明して、白杖を使って歩いている人を見たことのあるひと?」 「盲導犬のことを映画やテレビで見たことのある人?」と問いかけてみる。ぱちぱちと何人かから反応がある。

以下の内容で話を進める。
1.見えないってどんなことでしょう?
目の前にある状況が分からないことを説明する。
2.街中にある点字ブロック・音響信号
プロジェクターを使ってブロックがどんな役割をしているかを説明する。
3.盲導犬について
舞台への階段の昇降をしたり、子供たちに障害物代わりに、あちこち点在してもらって、その間を私がうまくすり抜けられるかを実践する。
4.点字のお勉強
6人ずつ組になって一人ずつ6点の役をしてもらう。
5.見えないことを体験してみよう!
アイマスクを使ってクラスメイトどうしペアになり講堂の中を歩いてみる。
6.見えない・見えにくい人にどんなお手伝いができるでしょう?
街中での具体例を説明する。
7.皆さんの質問にお答えします。
事前に質問をまとめておいてもらった。そのなかには、テレビは音だけでもおもしろいのか?目が不自由なことで嫌な思いをしたことはないか?どこに行きたいかが、なぜ盲導犬にわかるのか?などなど様々な質問が寄せられた。まず、これらについて説明したあと、直接今日体験したことも含めて話し合った。

授業を終えて駅までの誘導も子供たちに御願いした。「会談を上がります」など、その自然な声かけは何ともうれしいものだった。

後日、子供たちからの感想文が届いた。最初、ペーパーで手渡されたのだが、音声リーダーで読みたいもので」と担任に無理をいってパソコン入力してもらった。
その中から幾つかを紹介してみると、今日、教えてもらってお金の大きさが違うことを初めて知りました。私はもし電車に乗ったらできれば声をかけたいと思いました。目の不自由な人は悪い事ばかりではなかったんだなと思いました。アイマスク体験をして結構怖かったので大西さんは何も怖がらずに生活していてすごいと思いました。
私は今まで目の見えない人に会ったことがありませんでした。私は先生から「目の不自由な人がいたら声をかけましよう」と言われていたけれど,目の見えない大西さん本人から「
声をかけてくれたら嬉しいです」という言葉を聞いて「あ、本当に声をかけたら目の見えない人は嬉しいんだなあ」と思いました。大西さんがこのことを教えてくれなかったら「声をかけても,相手は『別に自分でできるし』と思うのかなあ」と思ったままでした。色々な物に目の見えない人がわかりやすいように工夫がされていることがわかりました。私も工夫されている物を探してみたいです。

今回のような取り組みが、授業の一環として位置付けられていくことによって、より多くの子供たちに「生の声」を伝えられるものになることを願うばかりである。

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